「買わない生活」と「キラキラ」の悩ましい関係
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服飾品をほとんど買わなくなった今、根性で手作りしたポシェット。材料はなんと、レジ袋ですよ! (写真:筆者提供)
疫病、災害、老後……。これほど便利で豊かな時代なのに、なぜだか未来は不安でいっぱい。そんな中、50歳で早期退職し、コロナ禍で講演収入がほぼゼロとなっても、楽しく我慢なしの「買わない生活」をしているという稲垣えみ子氏。不安の時代の最強のライフスタイルを実践する筆者の徒然日記、連載第6回をお届けします。
人生の幸せはどこにあるのか?
私が現在の「買わない生活」に大胆に舵を切ったきっかけは、これはもう間違いなく、会社を辞めたことである。
何しろ会社を辞めるとは、一言で言えば「給料がもらえなくなること」だ。それがどれほどの衝撃か、実際に辞めるまで、わかるようでまったくわからなかった。
大学を出てすぐ就職した身としては、毎月決まった日に自分の口座に自動的にお金が振り込まれることは空気のように当然のことで、それを大前提としてわが人生のすべては、つまりは喜びも悲しみも人付き合いも住む所も食べるものも着るものも、くるくると回っていたわけです。それ以外の人生など想像する必要もなかったからもちろん想像したこともない。
で、その「空気」が、いきなりある日からパタリと消える、と。
それがいったい何をもたらすのか。
ま、普通に考えれば窒息死。しかしもちろんそんなことになるわけにはいかない。っていうかそもそも、夢も希望もあって会社を辞めるのだ。窒息死するためじゃなく、幸せになりたくて会社を辞めるのだ。会社に縛られていてはできない楽しいことをいろいろとやってみたかったのだ。
服を買い放題だった私が抱いた「底知れぬ不安」 - 東洋経済オンライン
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