SNS上で映えるファッションやロゴの文化は、もうずいぶん遠い過去のもののようだ。インフルエンサーやロゴのアイテムのすべてに、NOを突きつけようというのではない。ただ、私たちは明らかに、あの構造から脱却してしまった。 【写真】ファッションの歴史を変えた、18人の女性デザイナーたちをプレイバック もっと言うなら、トレンドをフォローすること自体が違和感をもたらしているのではないだろうか。 近年、多くのデザイナーたちが、ジェンダーを超えた服、サイズの概念を取り払った服へ積極的に取り組み始めた。 「あなたの個性で着こなす服」「あなたが選ぶスタイル」。服を着ることの主導権は、今、私たち自身の手の中にある。 そんなメッセージをいち早く届けてくれたのが、デザイナーのマーク・ジェイコブスだった。彼自身のInstagramのアカウントの、ここ2年ほどの投稿をスクロールしてみてほしい。性別の垣根を超え、装うことを自由に楽しむ姿がそこにある。
かつて、ダイアナ・ヴリーランドはこう言った。「スタイルを持つの。それが生き方だから」と。ヴリーランドの華麗なる世界観とは対局にありそうなフラン・レボウィッツのスタイルにも、どこか似ている精神を感じ取ることができる。
フランが着ているのは極めてオーソドックスなアイテムばかりなのに、これほど、独自のフォームとして完成されていて、彼女のこだわりが伝わってくるのはなぜだろう?
また、ちょっと時代を進めて見てみれば、スタイリストのケイティ・グランドが目に留まる。ドリーミーで大胆、そして遊び心を魔法のようにミックスするスタイルの仕掛け人。ファッションの醍醐味を、数々のビジュアルで、そして本人の着こなしで、伝えてくれる人物だ。
世界を同時に襲ったパンデミックによって、ライフスタイルは大きく変わった。生きること自体について考える時間もぐっと増えた。この流れの中でファッションは確実に、リアリティとヒューマニティへと向かって突き進んでいる。 服装が、自らの思いや感情とコネクトしていること。ありのままの自己を表現すること。そうしたことを、世界へ向かって主張するアイコンのひとりが、ビリー・ポーターだろう。2019年、アカデミー賞のレッドカーペット上で披露したタキシードドレスを代表に、彼は創造的なスタイルを次々に見せてくれている。 そう、思えばファッションはいつも好奇心と勇気をくれるものだった。そんな根源的な思いへと、今こそ立ち返るとき。私たちの誰もが、ファッションの冒険者になれるはずだから。
From Harper's BAZAAR November 2021
あなたの個性で着こなす服! マーク・ジェイコブスやビリー・ポーターらアイコンたちが表現する自由なファッション(Harper's BAZAAR(ハーパーズ バザー)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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