ピップ(大阪市)が2022年10月11日、「未来の“肩がこらない服”」をテーマにした「コリナイ・コレクション」を発表した。磁気治療器「ピップエレキバン」シリーズの発売50周年で始めたプロジェクトで、文化服装学院のアパレルデザイン科の学生らとともに制作した。若者向けのマーケティング施策として、22年の5月から進めていた。
東京都内で開催した「TOKYOコリナイ・コレクション Presented by ピップエレキバン」では、ピップエレキバン50周年アンバサダーを務めた倉野尾成美さん、下尾みうさんらがモデルとなり5作品を披露した。
文化服装学院の学生から応募があった80点のデザイン画から、一般投票などを経て5作品を選び、実際に制作した。千葉大学デザイン・リサーチ・インスティテュート教授で人間工学が専門で博士(工学)の下村義弘氏が監修して、人間工学視点のフィードバックなどを行った。
「1972年に発売したピップエレキバンは当初5年間、なかなか売れなかった」とピップの松浦由治社長。「1977年に最後の手段として流したテレビCMには、当時は珍しく会社の幹部(会長)が出演したのが九州から大当たりして全国に広がった。その数年後には年間100億円を売り上げる規模の商品に育ったが、現在の中心の利用者は50~70歳代など比較的高齢になった。50周年を記念した『コリナイ・プロジェクト』は、肩こりへの自身の対処法を見つけていただきたい、ピップエレキバンがその対処法の一つであることを分かってもらいたいと思って始めた。若い人にも使っていただきたいのでSNS(交流サイト)などを使った発信も続けてきた」(松浦社長)
このプロジェクトは、コリナイ・コレクション以外に、オンライントークイベントなども実施しながら進めてきた。プロジェクトリーダーである松浦由典氏も「コリナイ・コレクションは、未来の肩がこらない服をテーマに作った服たち。一見するとユニークで奇抜な印象を受けるかもしれないが、人間工学の視点に基づいて作られた我々のこん身のプロジェクトの成果。キャッチーな見た目が、肩こりという一般的にはネガティブな体の悩みについて多くの方に考えていただくきっかけとして非常に重要。その裏に込められた制作者の思いや人間工学的観点、創意工夫なども見てほしい。コレクションが肩こりについて考えるきっかけの一つとなればと思っている。プロジェクトは一段落したが、消費者を巻き込めるコンテンツ性のあるコミュニケーションの可能性を感じた。違った形になると思うが、インタラクティブで話題になる情報発信を続けたい」とプロジェクトを振り返った。
制作された作品は22年10月14日~16日の3日間、東急プラザ表参道原宿の4階スペースに展示される。
TOKYOコリナイ・コレクション(全5作品)
(写真/吾妻拓)
“肩がこらない服”って? ピップが文化服装学院の学生と5作品 - 日経クロストレンド
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