
私自身のワードローブは明らかに手が負えないほどの状態になっているが、着ないままの服が山積みになっているのは決して私だけではない。持続可能な資源利用を推進するイギリスの慈善団体The Waste and Resources Action Programme(WRAP)が2022年に実施した調査によると、私たちは直近1年、所持している服の平均4分の3しか着ていない。これはイギリスだけでも16億着相当もの出番がない服があるということだ。もちろん、捨てられていないだけまだましだが、クローゼットの奥で眠っている服は誰の役にも立たない。
「衣類はできるだけ長く使い続けるのがベストです」とWRAPのテキスタイル部門スペシャリストのソフィー・スカンロンは言う。実際、WRAPが2017年に発表した別の調査によると、(イギリスに出回っている)衣類の50%の寿命をわずか9カ月延ばすだけで、服のカーボン、ウォーター、廃棄物の総フットプリントが4~10%削減されるという。「衣類が積極的に着用されると、その生産につぎ込まれたエネルギーと資源が最大限に活用されます。(また)新しい商品を生産し消費する必要性が薄れます」と彼女は続けた。
マッキンゼーによる2018年の別のレポートでも、ファッション業界のGHG排出量を年間約1億4300万トン減らすためには、2030年までに衣服の5着に1着が、レンタル、リセール、修理、リメイクといった循環型ビジネスモデルを通じて取引される必要があると報告されている。
着ない服をただ溜め込むことはある意味、循環型経済とよりサステナブルな未来を妨げていることになるのだ。
ワードローブに眠っている服はいずれまた流行するかもしれないが、トレンドに左右されるアイテムは早く手放したほうがより需要があり、価値も高まるだろう。「現役で着続けられている服は、着られなくなるまでの期間が長いということです」とスカンロンは説明する。あまり長い間仕舞いっぱなしにしておくと、新しい持ち主が見つかりにくくなり、それだけゴミ捨て場行きになる可能性が高くなるので、長い目で見ると賢明ではない。
だからこそ今年は、長年溜め込んできた服と決別し、できるだけ多くの服に第二の人生を与えようと決心している。自分にとっての不要品は、誰かにとっては宝物だと信じて。
Text: Emily Chan Adaptation: Anzu Kawano
From VOGUE.CO.UK
着なくなった服は正しく手放そう地球のためにもファッションは循環させるという選択を - VOGUE JAPAN
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